銘柄名 | 業種( セクター) | 市場 | 比率 | |
1 | マイクロソフト | 情報技術 | NASDAQ | 9.0 |
2 | アルファベット | コミュニケーション・サービス | NASDAQ | 8.7 |
3 | アマゾン・ドット・コム | 一般消費財・サービス | NASDAQ | 8.0 |
4 | アップル | 情報技術 | NASDAQ | 5.0 |
5 | ビザ | 情報技術 | NYSE | 4.6 |
6 | フェイスブック | コミュニケーション・サービス | NASDAQ | 4.3 |
7 | ペイパル・ホールディングス | 情報技術 | NASDAQ | 3.7 |
8 | アドビ | 情報技術 | NASDAQ | 3.3 |
9 | フィデリティ・ナショナル・インフォ メーション・サービシズ | 情報技術 | NYSE | 3.1 |
10 | アンフェノール | 情報技術 | NYSE | 3.1 |
5月20日の臨時レポート
- 2020年に入り、米国株式は下落。しかし、テクノロジー株式はプラスのリターンを確保
- 1-3月期の米国企業決算は市場予想ほど落ち込まず、テクノロジーへの力強い需要も確認される
- 今後の米国株式市場では下方リスクに注視が必要だが、netWINの堅調さが期待される
2020年1月初以降の米国テクノロジー株式の動向
2020年3月の底から反発
2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大が 懸念され、株式市場は軒並み下落しました。しかし 足元では、米国で新規感染者数の増加率が緩やか に鈍化していること、FRB(米連邦準備制度理事会) による迅速かつ大規模な金融緩和、政府による大 型の財政支援策などが追い風となり、株式市場は 大幅に反発しています。なかでもテクノロジー株式 は、年初来で+2.7%とプラス圏内まで上昇しており、-11.1%の米国株式全体と比較して良好なリターン を創出しています(2020年5月14日時点、米ドル・ ベース、配当込み)。
業種別のパフォーマンス
業種別では、ヘルスケアや生活必需品など、一般的に景気変動の影響を受けにくいと考えられているセク ターに加えて、構造的な成長要因を有する情報技術やコミュニケーション・サービスは相対的に堅調なパ フォーマンスとなりました。特に、情報技術のなかでもソフトウェア・サービスは、サプライチェーン分断や景気 変動の影響を受けにくいことなどを背景に、相対的に良好なパフォーマンスとなっていることが確認できます。
2020年1-3月期の決算動向
2020年5月15日現在、米国主要企業(S&P500指数構成銘柄)の約9割が1-3月期の決算発表を終えました。米国株 式市場全体で今回の決算の動向については不安視されていましたが、足元で出揃ったデータをみると、67%の 企業の利益が市場予想を上回るなど、想定されていたほど悪い結果ではなく、市場には安心感が広がりました。
主なテクノロジー関連企業の2020年1-3月期決算総括
アルファベット ・・・4月28日発表
広告事業で前年同期比10%以上、クラウド事業は同50%以上の売上高成長が示されました。純利益は市場予 想を下回ったものの、設備投資に対する厳格な指針が示されたことなどが市場の安心材料となりました。
マイクロソフト ・・・4月29日発表
コロナ危機を受けて多くの企業がクラウドへの移行を進めるなか、職場向け協業アプリTeams(チームズ)を含 むソフトウェアやクラウド・サービスの伸びを受け、1-3月期の売上高は同四半期としては過去最高となりました。
フェイスブック ・・・4月29日発表
売上高が市場予想を上回ったほか、4月の広告売上に関しては例年並みに回復しているとのコメントが示され ました。同社は豊富な手元資金をもとに投資計画を維持するとし、商品・技術職を中心に今年1万人を新規採 用する計画を進めるなど、長期的な成長にも意欲を示しています。
アマゾン・ドット・コム ・・・4月30日発表
コロナ危機による巣ごもり需要を背景にインターネット通販の需要が拡大し、1-3月期の売上高は同四半期とし ては過去最高となりました。物流要員の拡充などによる人件費等コストの増加はあったものの、利幅が大きい 同社のクラウド事業の堅調な伸びが利益を下支えしました。
アップル ・・・4月30日発表
音楽・ゲーム配信やウエアラブル端末などに下支えされ、市場の減収予想を覆し、増収を達成しました。直営店 閉鎖による落ち込みはあったものの、4月以降は経営が改善傾向にあることが示されたほか、5G対応による ニーズの増大から、今後も需要は拡大するとみています。
ポートフォリオ概要
netWINにおいて組入比率の高いソフトウェア・サービスやインターネットを通じたメディア・娯楽関連企業など サービスを提供する企業は、相対的にサプライチェーン分断の影響を受けにくいことに加えて、サブスクリプ ション型(定額課金)の料金体系を採用しており、景気変動の影響を受けにくい企業が多く存在することが特 徴です。したがって、足元のような不安定な市場環境においても、ビジネスモデルの相対的な優位性は高いと 考えられます。
米国株式市場見通
大規模な政策支援に加え、新型コロナウイルス感 染拡大ペースが鈍化しつつあることなどから、米国 株式の下方リスクは低下したと想定しています。ま た、米国経済活動の停滞を背景に、2020年の米国 企業のEPS(1株当たり純利益)は大きく落ち込むも のの、2021年には大きく改善すると見込んでおり、 年末までに米国株式のさらなる反発を想定してい ます。なお、ゴールドマン・サックス・グローバル投 資調査部では、利益成長率の改善などがサポート 材料になると考え、年末の予想値を3,000としてい ます(2020年5月8日時点)。
ただし、新型コロナウイルスを巡る不透明感が継続 するなか、米国株式市場は当面不安定な展開とな る可能性があります。
netWINの相対的な優位性
しかしその中でも、力強い需要を背景に、情報技術セクター、特にソフトウェア企業は相対的に堅調な利 益成長が見込まれます。さらに、新型コロナウイルス拡大が契機となり、Eコマース、在宅勤務やウェブ会 議等が浸透するなど、世界のテクノロジーの発展はさらに加速することが期待されるため、テクノロジー株 式は中長期的にも有望な投資対象だと考えられます。特に、「テクノロジー・トールキーパー」企業のビジ ネスモデルは不安定な市場環境でも相対的な優位性を発揮されると考えられること、「FAAMG*」をはじめ とする大手テクノロジー企業は全体として、豊富な手元資金を有することなどから、財務基盤が健全であ ると考えられることなどを考慮すると、それらの企業を多く組み入れるnetWINは、米国株式市場全体と比 較して相対的に底堅く推移することが期待できるといえます。
2020年5月実績
米国株式市場動向
5月の米国株式市場は、代表的な指数であるS&P500種株価指数が前月末比+4.53%(米ドルベース)となりました。
月初は、収束の見通しが不透明な新型コロナウイルスの感染拡大や外出制限などの規制措置による経済への悪影響が懸念 されるなか、米国株式市場は下落して始まりました。その後は、欧米諸国で経済活動が部分的に再開し、今後の景気回復期 待が高まったことや、原油価格が大きく上昇したことなどが好感されて上昇しました。中旬以降は、米国が新型コロナウイルス の感染源となった中国に対する批判を強めたことに加えて、中国が香港の国家安全法を制定する方針を決定したことなどを 背景に、米中の関係悪化への警戒感が高まったことや、新型コロナウイルス拡大の第二波への警戒感が高まったことなどか ら、下落する局面もありましたが、米バイオ企業が新型コロナウイルスに関するワクチン開発の初期段階に成功したとの報道 や、世界各国での経済活動再開を受け、景気回復への期待が高まったことなどから、投資家心理が改善し、幅広い業種で上 昇傾向となった結果、米国株式市場は前月末を上回る水準で月を終えました。
セクター別では、全てのセクターが上昇するなか、情報技術、素材、電気通信サービスセクターなどが相対的に大きく上昇しま した。
ポートフォリオ・レビュー
オンライン決済サービスを提供するペイパル・ホールディングスは、株価が上昇し、本ファンドのパフォーマンスにプラス寄与と なりました。1-3月期の決算発表において、4月の新規顧客の増加数が過去最大となるなど、新型コロナウイルス感染防止の ための外出禁止措置によりオンライン販売が増加しており、第2四半期に決済需要が回復するとの見方を示したことなどが、 株価の上昇要因となりました。当社では、今回の決算発表により、決済分野における同社の優位な立ち位置が裏付けられた ことに加え、顧客が実店舗からオンライン販売への移行を加速させている傾向が確認できたと考えています。(組入比率: 3.7%)
SNS(交流サイト)大手のフェイスブックは、株価が上昇し、本ファンドのパフォーマンスにプラス寄与となりました。前月末に発 表した決算が市場予想を上回ったことなどがプラス材料となり、当月も同社の株価は堅調に推移しました。決算では、アクティ ブユーザー数の増加と広告主からの需要が継続したことが示されました。また、広告収入の伸びは減速したものの、当社では、 2020年後半には通常のペースに戻ると考えています。当社では、力強い成長と魅力的なバリュエーションを有する同社は、引 き続き魅力的な投資対象だと考えています。(組入比率:4.3%)
半導体メーカーのエヌエックスピー・セミコンダクターズは、株価が下落し、本ファンドのパフォーマンスにマイナス寄与となりま した。米トランプ政権が中国の通信機器大手への輸出規制を強化したことなどにより、米中関係が悪化するリスクが高まるな か、半導体メーカーである同社への影響が懸念されたことなどがマイナス材料となりました。しかしながら、当社では、同社の 今後の利益率の拡大や、5G(第五世代移動通信システム)向け事業の成長を見込んでいることから、同社を引き続き強気に 見ています。(組入比率:1.8%)
netWIN GSテクノロジー株式ファンドの運用の特徴
先見性 VISIONARY
常に時代の先を見据え、一歩先の投資テーマ(革新的技術)を追求
インターネット普及期の2000年前後にはブロードバンドやケーブルTV といったインターネット・ インフラ等に注目。アクセス端末がPCからスマートフォン等モバイル機器にシフトした2010 年 前後にはスマートデバイスやクラウド・コンピューティング等に着目。現在は、IoT時代の拡大を 見据え、IoT、クラウド・コンピューティング、AI を主な投資テーマとしています。
長期の運用実績 LONG TRACK RECORD
20年を超える長期の運用実績を誇る業界有数のファンド
1999 年 11 月設定。20 年を超える運用実績を誇る、業界の I T セクターファンドを代表する 長寿ファンド。変化の速い米国テクノロジー関連企業を主な投資対象とするなかで、常に一歩先 の革新的技術を捉える運用を20 年超にわたり継続してきた強みがあります。
一貫性 CONSISTENCY
一貫した投資哲学に基づき運用
いつの時代も、持続可能かつ継続的な収益拡大を実現する企業には、共通の強みがあります。技術 革新が速く企業の栄枯盛衰も早い IT 業界だからこそ、一貫した投資哲学に基づき、長期的な視点 で成長性の高いビジネスに投資します。
netWIN GSテクノロジー株式ファンド銘柄選別方針
銘柄選択のポイント
netWIN GSテクノロジー株式ファンドでは、持続可能かつ継続的な収益拡大が見込める企業に着目して 銘柄選択を行います。
- 確立されたブランド
- 高水準の市場シェア
- 商品の価格支配力
netWIN GSテクノロジー株式ファンドでは、主に米国を中心とした「テクノロジー・トールキーパー」企業など、テクノロジーを活用することで、コスト構造、 収益性、競争優位性の改善や維持が期待できる企業や、ビジネス・モデルの継続性が期待できる企業の株式に投資します。
「テクノロジー・トールキーパー」企業
netWIN GSテクノロジー株式ファンドでは、テクノロジー業界において、高速道路などの「料金所」の ように「交通量」(=売上げ数量)の増加や「通行料」(=価格)の値上げに よって収益を上げることのできる企業を「テクノロジー・トールキーパー」企業 と呼びます。
netWIN GSテクノロジー株式ファンド投資テーマ
IoT(Internet of Things)
人、モノ、そのすべてが、インターネットでつながり 合う IoT の世界。例えば、自動車と信号、道路がつな がり合うことで、渋滞も信号待ちもなく最短距離、 最短時間で目的地までたどり着けたり、ウェアラブル 機器と病院がつながることで、医師が患者の健康状態 を常に把握でき、安心して生活できたりするなど、その 可能性は無限に広がっています。
クラウド・コンピューティング
2030 年にはおよそ1,250億のモノがインターネット化( IoT)されるといわれ、それに伴いデータ通信量は 急増し、また通信速度は大幅にあがることが予想さ れます。膨大なデジタルデータをネットワーク上に 蓄積・保管し、スピーディに処理できるクラウド・コン ピューティングが、IoT 時代を加速させるインフラ として注目されています。
A I
I oT 時代の加速に欠かせないビッグデータの分析。機械 はもはや処理を素早く正確に行うだけでなく、自らが 処理方法を学習するまでに進化しています。A (I 人工 知能)による革新の場は、完全自動運転車や、ロボット、 工場ラインの高度な自動化など、実に多彩で、世界の名だ たる企業をはじめ、スタートアップ( 起業間もない企業) などが競ってサービスや商品の開発に取り組んでいます。