合同会社の最大の特徴は経営者と出資者が同一であるという点です。合同会社では「出資者=会社の経営者」です。会社の所有者と経営者が同一となるため、より柔軟な経営を行いやすい点が特徴です。つまり、合同会社は身内で行うような家族経営や友人などの親密度の高い人たちの集まってできるものと考えたほうが良いでしょう。
そのため、設立な主な目的は「低コスト」「節税」「信用力の保管」「運営の自由度」などがあげられます。
合同会社に適した業種
合同会社の設立と運営のポイント: 令和元年度版橋本広明によると合同会社に適した業種として介護サービス業、建設業、FX投資業、ITサービス業、コンサルタント業、飲食業、美容・エステ業、不動産賃貸業があげられるそうです。
(1)介護サービス業・(介護保険適用)介護タクシー業や建設業は、許認可要件で法人格が必要。株式会社よりもコストの安い合同会社がでの設立が向いています。
(2)FXなどの投資業は節税目的での設立が多いようです。
(3)ITサービス業やコンサルタント業、保険代理店業は、合同会社の配当政策などの運営の自由さが魅力とされます。
(4)飲食業や美容・エステ業は、コストの安さと資金調達や信用面から個人事業から捨てプアップするときの法人格として選択されています。
(5)不動産賃貸業は、不動産所有型の法人として、主に相続税対策のために選択されています。
会社設立に必要な資源は何か?
平均予算:
200万円から500万円
主な自己資金入手先→貯金60%、親戚知人、20%、退職金10%、その他10%
設立までの日数
約60日
外部の専門家・税・人・法
「税」税理士:税務署などの届け出、法人性などの申告書の作成
「人」社会保険労務士:社会保険への加入
「法」行政書士・司法書士・弁護士:会社設立の手続き、許認可の手続き
なぜ合同会社が良いのか?
通常法人に求められるニーズは「法人格」と「節税」機能です。規模を拡大を目指す場合は、株式の譲渡について法的に保護されている株式会社のほうが好ましいですが、そうでない場合は、設立コストや維持費が安い(1/3といわれている)合同会社のほうが有利とみられます。
会社設立のメリット
①社会的信用が高い
②税率が一定
③役員報酬を支給できる
④社宅や生命保険など節税策が豊富
会社設立のデメリット
①手続きに費用が掛かる
②会計や税務申告などが複雑
合同会社と株式会社との違い
①役員に任期がない
②決算公告の義務はない
③配当割合は出資の割合に左右されず自由に決められる
→定款で出資額に関係なく自由に定めることができます。
合同会社と株式会社の一緒の点
①税率:株式会社と同じです。
②有限責任
あの有名企業も合同会社
アップルジャパン
アマゾンジャパン
ワーナーブラザースジャパン
こうした大手の企業の日本法人も合同会社形式で設立されています。
その理由として
①出資を必要としない
②法人が代表社員となることができる
③コストを抑えることができる
という三点があげられます。