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フォールエンジェル債ETFへ資金流入

  • 2020年1月26日
  • 2020年1月26日
  • 債券
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記事のポイント

  1. 2019年末から投資家はリスクオンの姿勢を緩めていない
  2. 投資適格債からジャンク債に格付けを落とした「堕天使ETF」に資金が流入している
  3. 各中央銀行の金融緩和競争により投資家の「イールドハンティング」は引き続き行われている

 

ハイイールド債に資金が流入

ハイイールド債の販売は今年一月としては過去最高のペースで推移しており、1月23日までの新規発行額は294億ドルに達した。MarketAxessによると、発行額が302億ドルだった2013年を除き、過去10年間の月間合計額を上回っている。

ディールロジックによると、投資適格社債の発行額は今月1400億ドルに達し、企業が1820億ドルの債券を売却した2017年以来、過去十年間で二番目に高い水準となった。

中国でのコロナウイルスの感染が懸念されていることや、欧州経済に弱さの兆しがみられることなどを背景に、投資適格企業の一部に対する買いが、米国債市場の強さを上回っている。10年債利回りは前日の1.739%から1.680%に低下した。債券価格が上昇するにつれて利回りは低下する。

マーケット・アクセスのデータによると、2025年に償還予定のバイエルUSのトリプルB格債券を保有するよう投資家が求めている利回りは、前日のスプレッドが約0.93ポイントだったのに対し、同日は約0.90ポイントに低下した。

スプレッドはここ数カ月、投資家の旺盛な需要のおかげで縮小している。米バンク・オブ・アメリカ (BOA.N) の投資適格債指数の平均利回りは、2018年末の4.25%から2.74%に低下した。

 

不良債権の増加

不良債権も増えている。MarketAxessによると、Community Health Systemの2025年満期のCYH 5.92%新発債が金曜日の朝、最も取引の多い社債で、木曜日の約6.4%と比較して約6.27%の低い利回りを記録した。ハイ・イールド債市場のなかで、よりリスクの高い銘柄のプロキシとして広く取引されているインテルサットの米債は、前日に56セントまで下落した後、60セントまで上昇した。

マーケット・アクセスのデータによると、新興市場では今週、ブエノスアイレス州の債券が薄商いの中7%下落し、約54セントとなった。マーケット・アクセスによると、アルゼンチンのソブリン債は下落し、2021年償還債は対ドルで約1%安の52.79セントとなった

欧州中央銀行 (ECB) がマイナス金利政策の継続を示唆したことを受け、米ウォール・ストリート・ジャーナル (WSJ) のドル指数は90.51 90.66から16に上昇した。前週比0.20ポイント上昇した。

フォール・エンジェルETFに資金が流入

投資適格債から格下げされた高利回り債「フォール・エンジェル(堕落した天使)」を集めた上場投資信託(ETF)に記録的な資金が流入した。低金利が投資の足を引っ張っている中で、投資家は、米中貿易交渉の部分合意などで世界的な景気後退懸念が後退したとみて、よりリスクの高い姿勢をとっている。

債券投資家が最も話題にしたものの一つは、米国の投資会社VanEckによる「フォール・エンジェルETF」だった。先週の16日には、記録的な3億7400万ドル(約410億円)の資金が流入した。純資産も過去最高の18億ドルを超えた(約1980億円)。ソフトバンク傘下のスプリントや大手アパレルメーカーの米ギャップが首位。

リスク許容度の高い投資家は、ETFを利用して資金を国債から社債、特に高利回り債にシフトさせている。インターコンチネンタル取引所(ICE)によると、世界の高利回り国債に対するプレミアムは、2018年の五月から約1年8カ月ぶりに3.52%に低下した。

年初以来、PGIMは低格付けのB債とCCC債の購入を増やしている。ロバート・シグナレラ社の米国ハイイールド責任者は、「米中貿易交渉の進展や、世界の製造業の底入れの兆しは、世界経済の長期的拡大の理想的な条件を示している。20年の米国の景気後退の可能性は約10%と低い」と話した。

米国経済は過去11年で最高の成長を続けており、企業債務の増減サイクル「信用サイクル」の後半にあるとみられている。景気低迷の影響を受けやすいハイイールド債への投資は、通常は避けるべきだ。しかし、市場は「延長戦」の間として信用サイクルに投資している。

デフォルトに陥る企業の数は限られている。S&Pグローバル・レーティングスによると、ハイイールド債のデフォルト率は2019年12月現在2.54%で、一時10%を超えた2008年のリーマン・ショック以来の低水準となった。

ハイ・イールド債人気の背景には、各国中央銀行が金融緩和政策を継続していることで、投資家が利回り追求を続けていることが要因にある。

最も極端な楽観主義は警戒が必要である。資金を受け取るETFは一度に高利回り債を購入し、個別銘柄の中には本質的な価値より割高な銘柄もある。

アライアンス・バーンスタインのシニア投資ストラテジストは「財務内容が脆弱なエネルギー関連債や、CCC以下の格付けの企業が発行する高利回り債を中心に、慎重な選別投資を行ってる」と説明する。小売業者はオンラインショッピングなどの消費者環境の変化にも懸念を抱いている。

株高と低金利が共存する「適切な市場価格」への回帰に対する市場の楽観論が強まっている。このため、個別企業の分析に基づく慎重な投資姿勢が求められる。

 

過去10年間の最低金利を経て、かつては財務力のモデルだった企業は、低い借入コストを活用している。負債を返済するのに十分な現金を生み出すことをやめると、投資適格の地位を失うことになる。こうした格下げは通常、債券の売りを誘発し、利回りを押し上げる。

Guggenheim Partnersの最高投資責任者 (CIO) Scott Minerd氏によると、いわゆる 「堕落した天使」 は通常、回復期には業績が上回るため、格下げサイクルが過ぎると機会を提示する傾向があるという。

アムンディ・パイオニアのハイ・イールドの共同ディレクター、ケン・モナハン氏は、「利回りの追求は続いているので、私は驚かない。」と述べた。

今週だけでも、ボーイングのサプライヤー、スピリット・エアロシステムズ・ホールディングスとイタリアのインフラグループ、アトランティアが投資適格を失った。

 

 

VanEck Vectors Fallen Angel High Yield Bond ETF Chart
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金利スプレッドは歴史的な低水準に
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資産運用は「手間なし」「簡単」とはいきません。インデックス投資していればよいなどという、近年素人ブロガーを中心にアンチアクティブ投信の流れが続いていましたが、今後アンチインデックス投信の波も来るでしょう。これはロングオンリーの従来のインデックス運用やアクティブ運用は近年発達してきている「リスク管理」という概念が抜けている、旧世代的な考えを中心としているためです。資産運用の本質は「アクティブかパッシブか」というような小さな戦略の選択ではなく、株、債券リート、ヘッジファンドといった「資産配分」の選択とロングショート、レバレッジを含めた「大きな戦略」の選択です。このサイトでは儲かるために必要な情報を厳選してお届けします。ほかのサイトでは説明していないような株、債券、投資信託、ポートフォリオ、ヘッジファンドまでわかりやすく解説します。短期売買のようなばくちな運用手法は推奨しません。長期的に資産形成するための極意を教えます。またロボアドバイザーなどのようにマーケティング重視の中身のない運用業界の裏側も紹介していきます。

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